こんばんは。
明石市大久保にある骨盤矯正が上手なまる福整骨院院長の福家です。
いよいよ10月ですね。
あと3か月、ブログ更新をガンバリマス!(笑)
さて今日のテーマは、お問い合わせが多いこちら。
|変形性ひざ関節症について
目次
✅ 変形性ひざ関節症とは?
日常生活で、体重の数倍の負担がかかるひざ関節は
太ももとすねの骨で出来ています。
そのひざの関節には、直接骨と骨がぶつからないように
軟骨と半月板があります。
軟骨:骨の表面を覆っています。
コラーゲンが主成分で、スポンジのような構造をしていてクッションの役割をしています。
ここに圧力が加わると潤滑液がしみ出し(液状のりのスポンジ部分のように)、滑りを良くしてくれます。
半月板:すねの骨の上に左右一対である三日月の形をした軟骨です。
丸くなっている太ももの骨の一番下の部分を
すねの骨にフィットさせるための受け皿になるのと同時に
クッションの役割もしています。
その軟骨や半月板が傷ついて
正常なひざの動きが出来なくなったり
強い痛みが出たり
関節の変形が起こる疾患が
変形性ひざ関節症です。
✅ なぜ変形しちゃうの?
人間の体には自己治癒力があります。
転んだり切ったりして傷になっても、時間が経てば治ります。
骨折した場合も同じです。
時間の経過とともに修復されます。
ただ、傷が治るときにかさぶたができるのと同じように
骨も治るときに元の状態よりも少し多めに骨の材料が出ます。
安静を保って静かに待てば、やがて出過ぎた材料は吸収されて、元の状態に戻ります。
しかし、負担がかかり続けているひざには休む暇がありません。
だから小さな骨折が起こる
治そうと多目に材料が出る
治りきらないうちにまた骨折が起こる
それを治そうとまた…
の繰り返しが起こるわけです。
その結果、変形が起きてしまうというわけです。
変形性ひざ関節症の初期症状
ひざの軟骨に小さな傷がつきザラザラした表面になります。
朝起きた直後、立ち座り、歩き初めの1歩2歩などに痛みを感じるが、それほど痛くないので気にならない方が多いです。
変形性ひざ関節症の中期症状
軟骨の傷が大きくなり、部分的に軟骨がなくなったり、半月板の部分断裂などが起こったりします。
ここまで症状が進むと日常生活に不自由を感じる痛みになっています。正座ができない、しゃがめない、手すりがないと階段の上り下りが出来ないなどです。ただ、歩くのは問題ない方が多いです。
変形性ひざ関節症の末期症状
関節軟骨や半月板が擦り切れてしまい、直接骨同士がぶつかり合うことになるために、ひざに負担がかかるたびに小さな骨折が起きます。その小さな骨折と修復を過剰に繰り返すことにより変形が起き、関節のかみ合わせが崩れたり、骨棘(こつきょく)という骨の端に角が生えたようになったりします。
寝たままでも膝を曲げるのが痛くなり、歩くのはもちろん立ち上がるのも辛くなります。外出どころか、トイレに行くことすら困難になるため、1日のほとんどを部屋で過ごすようになり、一気に筋力と体力が衰えます。
✅ 膝に水がたまるって?
関節は関節包という袋に包まれていて
その内側に滑膜という膜があります。
この滑膜から分泌される関節液が潤滑油として働くことによって
関節はさらになめらかに動けるようにできています。
関節包(かんせつほう):「関節包」は関節を包む袋状の組織。その中には透明で粘り気のある「関節液」が入っています。
滑膜(かつまく):関節包の内側には滑膜という組織があり、関節液を分泌しています。
関節液:関節液はヒアルロン酸を主成分とする液体で、その量は2〜3㎖とわずかな量ですが、関節がなめらかに動くための潤滑油として重要な役割を果たすのと同時に、軟骨に栄養を送る働きを持っています。
※軟骨には血管がないため血液循環による栄養補給が出来ません。
なので、関節液からしみ込むようにして栄養を受け取っています。
通常は、新陳代謝がスムーズに起きていて液の量は一定に保たれていますが
何らかの原因により、滑膜に炎症が起きると、関節液が過剰に分泌されます。
炎症が起きるのは、加齢による骨の劣化や運動中でのケガなどにより
軟骨や骨がすり減った時にできる欠片が関節包を刺激することがほとんどです。
他にも、関節リウマチや細菌感染で炎症を起こすこともあります。
つまり、水と言われているものは
過剰分泌された関節液です。
「水を抜くとクセになる」とよく言われますが
水を抜いた後の処置をしないために炎症が治まらず
また分泌されたために水がたまってくるだけです。
逆に、水をぬかなくても、炎症が治まりさえすれば
自然と体内に吸収されて引いていきます。
✅ これって治るの?
何を治したいかによって答えは変わりますが。
例えば、変形したひざを治したいと言われれば、無理です。
骨自体が変形しているので大工さんのように切ったり削ったりする必要があるからです。
ですが、肝心なのは「変形している」ことじゃなくて
「痛くて動けない」ことが問題なわけですよね?
だったら痛くないようにはできます。
だって、ひざがすごい角度に曲がってしまってるお年寄りでも元気に歩いてたり、
背中が折れ曲がって前が向けないようなお年寄りでも畑仕事してたりしてません?
つまり、「変形=痛い」ではないんです。
「炎症=痛い」なんです。
だから、炎症を抑えることで、痛みのコントロールはできますよ。
✅ 治療や予防はどうすれば?
まずは、炎症が起きていれば冷やす必要があります。
ズキッと疼いたり
寝返りが痛かったり
曲げ始めが痛かったりするのは
炎症が起きている目安なので、冷やした方が良いです。
また、安静にしないといけませんが
かといってじっとし続けるのも難しいので、何かで固定をします。
材料はサポーターだったり、テーピングだったり
状態や希望によって固定法は変わります。
その後、落ち着いてきたらリハビリを開始します。
柔軟体操や運動ですね。
✅ まとめ
「水は抜いたらクセになる」とか
「変形があるから痛い」とか
「もう歳だから治らない」
なんて患者さんからよく言われますが
ほとんどが勘違いです。
適切な処置をすれば痛みのコントロールは出来るんですよ。
今回は、解剖的な理論の話が多かったので
次回は冷やし方や運動などの具体的な話を書きますね。
ではでは。
明石市大久保にある骨盤矯正が上手なまる福整骨院院長の福家です。
いよいよ10月ですね。
あと3か月、ブログ更新をガンバリマス!(笑)
さて今日のテーマは、お問い合わせが多いこちら。
|変形性ひざ関節症について
目次
- 変形性ひざ関節症とは
- なぜ変形しちゃうの?
- ひざに水がたまるって?
- これって治るの?
- 治療や予防はどうすれば?
✅ 変形性ひざ関節症とは?
日常生活で、体重の数倍の負担がかかるひざ関節は
太ももとすねの骨で出来ています。
そのひざの関節には、直接骨と骨がぶつからないように
軟骨と半月板があります。
軟骨:骨の表面を覆っています。
コラーゲンが主成分で、スポンジのような構造をしていてクッションの役割をしています。
ここに圧力が加わると潤滑液がしみ出し(液状のりのスポンジ部分のように)、滑りを良くしてくれます。
半月板:すねの骨の上に左右一対である三日月の形をした軟骨です。
丸くなっている太ももの骨の一番下の部分を
すねの骨にフィットさせるための受け皿になるのと同時に
クッションの役割もしています。
その軟骨や半月板が傷ついて
正常なひざの動きが出来なくなったり
強い痛みが出たり
関節の変形が起こる疾患が
変形性ひざ関節症です。
✅ なぜ変形しちゃうの?
人間の体には自己治癒力があります。
転んだり切ったりして傷になっても、時間が経てば治ります。
骨折した場合も同じです。
時間の経過とともに修復されます。
ただ、傷が治るときにかさぶたができるのと同じように
骨も治るときに元の状態よりも少し多めに骨の材料が出ます。
安静を保って静かに待てば、やがて出過ぎた材料は吸収されて、元の状態に戻ります。
しかし、負担がかかり続けているひざには休む暇がありません。
だから小さな骨折が起こる
治そうと多目に材料が出る
治りきらないうちにまた骨折が起こる
それを治そうとまた…
の繰り返しが起こるわけです。
その結果、変形が起きてしまうというわけです。
変形性ひざ関節症の初期症状
ひざの軟骨に小さな傷がつきザラザラした表面になります。
朝起きた直後、立ち座り、歩き初めの1歩2歩などに痛みを感じるが、それほど痛くないので気にならない方が多いです。
変形性ひざ関節症の中期症状
軟骨の傷が大きくなり、部分的に軟骨がなくなったり、半月板の部分断裂などが起こったりします。
ここまで症状が進むと日常生活に不自由を感じる痛みになっています。正座ができない、しゃがめない、手すりがないと階段の上り下りが出来ないなどです。ただ、歩くのは問題ない方が多いです。
変形性ひざ関節症の末期症状
関節軟骨や半月板が擦り切れてしまい、直接骨同士がぶつかり合うことになるために、ひざに負担がかかるたびに小さな骨折が起きます。その小さな骨折と修復を過剰に繰り返すことにより変形が起き、関節のかみ合わせが崩れたり、骨棘(こつきょく)という骨の端に角が生えたようになったりします。
寝たままでも膝を曲げるのが痛くなり、歩くのはもちろん立ち上がるのも辛くなります。外出どころか、トイレに行くことすら困難になるため、1日のほとんどを部屋で過ごすようになり、一気に筋力と体力が衰えます。
✅ 膝に水がたまるって?
関節は関節包という袋に包まれていて
その内側に滑膜という膜があります。
この滑膜から分泌される関節液が潤滑油として働くことによって
関節はさらになめらかに動けるようにできています。
関節包(かんせつほう):「関節包」は関節を包む袋状の組織。その中には透明で粘り気のある「関節液」が入っています。
滑膜(かつまく):関節包の内側には滑膜という組織があり、関節液を分泌しています。
関節液:関節液はヒアルロン酸を主成分とする液体で、その量は2〜3㎖とわずかな量ですが、関節がなめらかに動くための潤滑油として重要な役割を果たすのと同時に、軟骨に栄養を送る働きを持っています。
※軟骨には血管がないため血液循環による栄養補給が出来ません。
なので、関節液からしみ込むようにして栄養を受け取っています。
通常は、新陳代謝がスムーズに起きていて液の量は一定に保たれていますが
何らかの原因により、滑膜に炎症が起きると、関節液が過剰に分泌されます。
炎症が起きるのは、加齢による骨の劣化や運動中でのケガなどにより
軟骨や骨がすり減った時にできる欠片が関節包を刺激することがほとんどです。
他にも、関節リウマチや細菌感染で炎症を起こすこともあります。
つまり、水と言われているものは
過剰分泌された関節液です。
「水を抜くとクセになる」とよく言われますが
水を抜いた後の処置をしないために炎症が治まらず
また分泌されたために水がたまってくるだけです。
逆に、水をぬかなくても、炎症が治まりさえすれば
自然と体内に吸収されて引いていきます。
✅ これって治るの?
何を治したいかによって答えは変わりますが。
例えば、変形したひざを治したいと言われれば、無理です。
骨自体が変形しているので大工さんのように切ったり削ったりする必要があるからです。
ですが、肝心なのは「変形している」ことじゃなくて
「痛くて動けない」ことが問題なわけですよね?
だったら痛くないようにはできます。
だって、ひざがすごい角度に曲がってしまってるお年寄りでも元気に歩いてたり、
背中が折れ曲がって前が向けないようなお年寄りでも畑仕事してたりしてません?
つまり、「変形=痛い」ではないんです。
「炎症=痛い」なんです。
だから、炎症を抑えることで、痛みのコントロールはできますよ。
✅ 治療や予防はどうすれば?
まずは、炎症が起きていれば冷やす必要があります。
ズキッと疼いたり
寝返りが痛かったり
曲げ始めが痛かったりするのは
炎症が起きている目安なので、冷やした方が良いです。
また、安静にしないといけませんが
かといってじっとし続けるのも難しいので、何かで固定をします。
材料はサポーターだったり、テーピングだったり
状態や希望によって固定法は変わります。
その後、落ち着いてきたらリハビリを開始します。
柔軟体操や運動ですね。
✅ まとめ
「水は抜いたらクセになる」とか
「変形があるから痛い」とか
「もう歳だから治らない」
なんて患者さんからよく言われますが
ほとんどが勘違いです。
適切な処置をすれば痛みのコントロールは出来るんですよ。
今回は、解剖的な理論の話が多かったので
次回は冷やし方や運動などの具体的な話を書きますね。
ではでは。